入場に関する制限

※21年8月アップデート
8月以降、感染力の強いデルタ株の影響が広がっていることを受け、大手百貨店やショッピングモールでは、施設・館内への入場を制限する動きが出ています。

・高島屋は百貨店などグループ商業施設の食料品フロアで、混雑状況により入場制限を始めました(8月14 日以降より順次始め、期間は当面の間)。食料品フロアへの入場制限にあたっては、出入口の数を絞り込むほか、エスカレーター・エレベーターの稼働を制限するなど、各商業施設の利用状況に応じて機動的な対応に努めるとのことです。食料品以外のフロアでも、売場ごとの混雑の状況に応じ、レジ待ちの際の間隔確保や入場制限などの対応を図ります。

・大丸松坂屋百貨店では、館内の混雑制限に向けて8月14日以降より、入店制限を実施しています。店ごとに滞留顧客数の上限基準を設定したうえで、入店者数を制限します。これに伴い、店舗内の滞留顧客数を表示するモニターを店頭に設置し、混雑状況を可視化することにも取り組みます(モニター設置については整い次第、順次実施)。

・イオンモールでは、8月上旬より施設の大きさや換気機能に基づき、入場制限の基準となる「混雑度」を独自に算出し、スマホ向けアプリで常に広報するという対応を進めています。館内混雑度50%を目安とし、大幅な上昇が予想される場合は、出入口開放により換気を強化するほか、段階的に入場制限を実施します。
このほか各地域の感染状況に応じて、換気が十分にされているかを確認するため、フードコートにてCO2濃度の計測を実施します。
※写真はイオンモール川口で掲出されている、CO2濃度を計測するデジタルサイネージ(21年4月に取材撮影)

感染予防 

店頭での自主検温 ※21年9月アップデート

中型~大型店舗を中心に、店舗入り口に非接触の検温計を設置し、
来店客に検温を促す店舗が増えています。
スピーディーに検温できるほか、体調に違和を感じる人の
来店を自重させる効果もあり、感染リスクの低減に一役買っています。

21年4月にオープンした「イオンスタイル千葉みなと」の店舗入り口に設置された非接触型の体温計測器

 

惣菜など「個包装・パック詰め」での陳列

惣菜販売の「バラ売り」から「パック詰め・袋詰め」への変更 

スーパーでは惣菜やベーカリーのバラ売りを取りやめ、パック詰めや袋詰めなどに変更して販売する動きが定着しています。

サミットストア王子店

サミット店舗のベーカリー売場
※ 2021年11月に改装オープンしたサミットストア王子店

 

ソーシャルディスタンス(レジ前の間隔確保) ※21年5月アップデート

スーパーやコンビニなどのレジ前は、混み合うスペースとなります。お客様に
一定間隔を空けて待機を促すよう、距離を空ける目安の足型サインを設置
する取り組みが標準化しています。
※ お客様の間でも、「レジ待ちでは前との間隔を空けよう」という意識が浸透して
おり、床面の足型サインはその意識づけに一役買っています。

消毒・清掃

接触箇所の消毒・除菌

 お客様が手を触れることが多い箇所(買物カゴなど)は、他者と間接的に接触する形となります。買い物カゴの取っ手や買い物カートのハンドル部分、手すりなどをアルコールで拭き上げる処理が、多くの店舗で行われています。
 なお来店客が多いイオンでは、自動で買い物カゴを除菌する装置(通称:ジョキンザウルス)を2020年末より一部店舗で導入し、衛生管理に努めています。

 【補足】 あるスーパーでの工夫

 2021年前半にオープンした「マルエツ船橋三山店」では、除菌スタンドを売場内にも設置しました。店舗入り口に除菌スプレーなどを設置する店は多くありますが、売場にも設置する店はあまりありません。マルエツ船場三山店では売場でも除菌できる箇所を設けることで、安心して買い物できる環境を整えました。 

※ 流通経済研究所が実施した買い物調査においても、感染への警戒意識から、「商品を手に取ることを極力控えている」との声が少なからず聞かれました。店内でも、消毒できる箇所を設けることは、お客様にとっても安心かつ便利と言えます。

マルエツ船橋三山店(21年春オープン)の精肉コーナーに設置された消毒スタンド

接触防止対応

レジ前の「透明の間仕切り」の設置

レジ清算ではお客様と店舗従業員との距離が近づく形になります。

大手コンビニやスーパーでは、レジ前に透明の間仕切りを吊り下げ、飛沫の飛散を防ぐ取り組みが定着しています。

「コイントレー」を用いた現金の受け渡し

レジ清算時には、お客様と店舗従業員が現金を受け渡す場面が生じます。現金受け渡し時の接触機会削減のため、手渡しを避け、コイントレーの使用が定着しています。

混雑緩和 


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※21年7月アップデート

チラシ配布の自粛

 特売チラシを新聞折込などを通じて各世帯に配ると、特売日には通常よりも多くの買い物客が来店します。感染者数が急増するなど、感染防止が強く要請されるケースでは、自主的にチラシ配布を自粛するスーパーが目立ちます。
(例:21年4月の緊急事態宣言発令を受けた、ライフコーポレーションによるチラシ自粛の告知

 なおチラシ配布は取り止めるものの、その時々のお買い得商品を伝達する目的で、店内にはチラシを置いているケースもあります。

特売期間を長めに設定

 お得な買い物を指向することから、特売は継続して欲しいという消費者の声は根強くあります。このため特売期間を長めに設定する(対象日を1日→3日間に広げる等)ことで、来店客の分散化を図る対応も定着しています。
 またスーパー各社で買い物アプリを通じて、買い物ポイントを付与する商品を紹介するケースも増えており(期間中に購入すると20ポイント付与など)、買い物アプリの利便性が向上しています。

オフピークタイムでの買い物

 来店客が多いスーパー等では、時間帯によっては店内が混雑するケースがあります(とくにレジ前が緊密に)。これを受け小売企業の間では、時間帯ごとの混雑状況をグラフ等で示して、オフピークの買い物を促す動きが普及しています。

 【ケース1】 光洋の取組
光洋では、各店のリアルタイムでの混雑状況を提供し、混雑緩和のためにピークタイムを避けた買い物をよびかけています。

 【ケース2】 広島県のスーパー「フレスタ」の取組
フレスタでは、店内が混雑することを避けるため、Twitterを通じて、時間帯による混雑状況をグラフで示して、オフピークタイムでの買い物を呼びかけています。

 【ケース3】 ローソンの取組
店舗ごとにお客様の来店データを分析して、「比較的混雑している時間帯」と「混雑が少ない時間帯」を明示したポスターを店頭に掲出。安心して買い物できる時間をわかりやすく案内する取組を進めています。 ※ 店舗の立地(住宅街、駅前etc)によって混雑時間帯は異なります。それぞれの店舗の混雑時間状況を本部でデータ分析し、各店に応じた混雑時間帯の情報をポスター掲出する形です。


 

社会的弱者ケア  


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店内が混雑することで、高齢者や身障者にとっての買い物が不自由になるケースが生じます。こうした配慮への一環として、優先時間帯を設けるケースがあります。

※ 以下は感染拡大時期において、スーパーが優先時間帯を設けていた事例です
 (2020年以降~)。

  • イズミヤ(大阪)は2020年4月から一時期において、開店から1時間を、妊婦、高齢者、体が不自由な人が、安全・安心に買い物ができる時間帯を設定しました。

イオンは一部店舗で、「ゆうゆう優先タイム」として妊婦や高齢者、身体の不自由な人、ヘルプマークを付けたお客様が優先的に買い物できる時間帯(14~15時)を設けました。 ※大阪府内のイオン、イオンスタイル、イオンエクスプレス

ライフコーポレーションは、開店から一定の時間を、高齢者や妊婦、身体の不自由な方とその介助者への優先時間として設定しました。

サンエー(沖縄)は、高齢者や妊婦、体の不自由な人(ヘルプマークを付けた人と介助者を含む)のための「優先時間帯(9~11時)」を設けました。

アルビス(富山)は高齢者や妊婦、体の不自由な人を対象とした「優先入店時間」を設定します。開店15分前に優先的に入店できる仕組みです。


従業員ケア

ワクチン接種の支援

 2021年夏ごろより、新型コロナウイルスワクチンの接種が進みました。感染拡大防止の観点から、スーパーを中心に従業員がワクチン接種をしやすい環境を整えるため、従業員を対象に特別有給休暇を付与する動きが広がりました。
 なおライフコーポレーションでは2021年夏場に、従業員のワクチン接種を支援(=特別有給休暇を付与)した際、従業員の休暇取得で店舗現場が手薄になりやすいことを踏まえ、店内での販促活動を控え目にする対応を進めました。

※ライフコーポレーション 2021年5月20日付プレスリリース
「新型コロナウイルスワクチンを接種しやすい環境を整えるため全従業員に特別有給休暇を付与」
※コストコホールセールジャパン 2021年6月3日付プレスリリース
「従業員を対象とした職域接種、ワクチン休暇の付与ならびに地域の皆様へのワクチン接種会場提供について」
※カインズ 2021年6月7日付プレスリリース
新型コロナワクチン接種時の特別有給休暇制度を導入
※ビックカメラ 2021年6月7日付プレスリリース
新型コロナウイルスワクチンの職域接種実施について

臨時休業の設定

新型コロナウイルスの感染が拡大していた時期は、従業員の健康などに配慮し、「臨時休業日」を設ける取組も見られました(以下、主な事例)。

  • スーパー大手のライフコーポレーションは、「店舗の衛生環境の維持」と「従業員の体と心のリフレッシュ」を図る観点から、20年5月18日~ 21 日までの間、各店舗で1日間の臨時休業を設定しました。
  • 阪急オアシスは従業員の健康等に配慮し、20年5月21日(木)に臨時休業を設定しました。(一部店舗を除く)
  • イズミヤ(大阪)は、20年5月28日(木)に臨時休業をすることとしました。(一部店舗を除く)

労い

 コロナ下での店舗業務は従業員の心身に負担がかかります。一部チェーンでは、慰労の意を込めて「一時金」を支給するケースもあります。新型コロナウイルスの感染拡大で一斉休校や外出自粛が広がり、スーパーを中心に来店客が増えています。このため通常より業務負荷が増大しているほか、子供の預け先がないパート従業員が出勤できないケースも広がっており、限られた人数で店舗運営を強いられているのが実情です(負荷がかかっている)。
※ 以下は感染拡大時期において、主なスーパー各社が一時金を支給した事例です
 (2020年以降~)。

  • スーパー大手のライフコーポレーションは2020年に、全国の従業員およそ4万人に対し、総額で約3億円の一時金を支給しました。業務量が増えたことへの「感謝の手当て」という位置づけです。 米国のウォルマートやクローガーといった大手小売業でも、新型コロナの感染拡大において、店舗で働く従業員への感謝の意を込めて、特別ボーナスを支払う動きが見られました。

※ライフコーポレーションは首都圏や関西で275店舗を展開。


2020年度に推進された、小売各社による特別手当など従業員支援の取り組み
  • イオンは緊急事態宣言の対象となった7都府県の店舗で、パートやアルバイト従業員に一律1万円の手当を支給することを決めました。
  • スギ薬局はすべての従業員2万6000人に対し、特別手当を支給しました。
  • 首都圏でドラッグストアを展開するトモズは、役員を除く社員とパート、アルバイトの従業員およそ3800人に対し「感謝金」を支給します。支給額は、社員が一律2万円、パートとアルバイトは1万円で、4月中に支給する予定です。
  • カワチ薬品はパート社員を含むすべての従業員6606人に対し、「感謝金」を支給しました。
  • 中国地方でスーパーを展開するハローズは、従業員約8200人に5月、6月と2回にわたって支援金を支給します。支給額は正社員と嘱託社員で1万円、タイム社員(社会保険加入のパート)は6000円、アルバイトは3000円と雇用形態により異なります。
  • 山口県を中心にスーパーを展開する丸久は、全従業員に「特別慰労金」1人一律5000円を支給します。また、従業員による買い物割引制度の割引率を5%→10%に引き上げ(6月まで)、福利厚生面のサポートを拡充します。 本件のニュースリリース
  • 宮城県を中心にスーパー・フレスコキクチを展開するフレスコは、店舗従業員やアルバイト社員約900人に対して、計約900万円の「感謝金」を支給します。
  • 新潟県を中心にスーパー(原信ナルス、フレッセイ)を展開するアクシアルは、アルバイトを含む社員約1万6300人に対して、特別休暇1日の付与と御見舞品(雇用形態別に2000円~5000円のグループ共通商品券)を支給します。
  • エブリイは、アルバイトを含む従業員約4500人に対して、「ヒーローボーナス(感謝金)」を計約7000万円支給します。(4月分に加えて、5月に2回目の支給を行うことを発表)
  • 家電量販店大手のエディオンは、従業員の労をねぎらうとして、すべての従業員に対して一時金を支給することを決めました。支給額は雇用形態によって変わるとしていますが、平均では1人当たり3万2000円ほどになります(5月に支給予定)
  • ミスターマックス・ホールディングス(福岡市)は、店舗勤務の全従業員や、店舗施設の衛生業務に従事する清掃スタッフに対して感謝金を支給します。正社員・常用パート社員に1万円を、一般パート社員・アルバイト社員・清掃スタッフに5000円を支給します。
  • コストコはパートタイム、アルバイトなどを含む全従業員約1万人に、総額約10億円の「特別手当」を支給します。(3月~6月で、計3回支給)
  • ジョイフル本田は全従業員約5500人(パート社員約2300人含む)に1人当たり3万円の特別報奨金を支給します。
  • コメリはパート・アルバイト従業員約1万5000人に対し、特別慰労金を支給します。
  • 西友は現場の全従業員3万3500名に対して、3億5,000万円の特別一時金「スーパーヒーロー・ボーナス」を支給します。
  • オーケーはパート・アルバイト社員を含む従業員約1万7000人に対し、総額約4億2000万円の特別手当を支給します。(4月分、5月分に加えて、7月に3回目の支給を行うことを発表)
  • 関西スーパーマーケットは5月上旬、アルバイトを含む全従業員へ「感謝特別支給金」を支給することを発表しました。対象者は、子会社を含む全従業員約5800人で、社員はグレード別で2万円~5万円、パート・アルバイトの時間給者は緊急事態宣言期間(4月7日~5月6日)の稼動に対し、1時間当たり100円~150円支給します。
  • セブンイレブンは、国内2万929店に、1店あたり10万円の「特別感謝金」を支給します。また、1店あたり6万円分のクオカードを「従業員特別手当」として配布します。